スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

国家狂乱篇39

 現在と昭和2年当時で最大の違いは通貨制度にある。この時代世界でとられていた制度は金本位制である。

 横浜正金銀行(戦後の東京銀行)は金本位制の下で日本の国際金融のために出来た銀行であり、そう言った理由で戦後三菱銀行と合併するまで国際業務しか行わなかった。

 この金本位制は、各国通貨の金との交換レートを定め、発行通貨はいつでも金と交換できるというもので兌換紙幣ともよばれているが、中央銀行は発行した通貨の量だけ市中より金を集め保有しなければならない。

 貿易では支払いは共通通貨とも言える金で決済された。貿易赤字になれば金が国外に流出することになる。しかし、金本位制度は平和な時代の金融制度と言える。なぜならば戦争がおこれば大量の物資需要が発生するため通貨供給量を大幅に増大する必要性が発生するがそのための見合いの金は地球上に一定の量しか存在しない。ゆえに、第一次世界大戦中には金輸出を各国が停止していた。そして戦争が終われば金輸出再会となるのであった。

 しかし実際には市場間取引を通じて、理論とはかけ離れたところで、金はロンドンのシティ黄金の間いおいて、アメリカとヨーロッパを支配するロスチャイルド家によって支配されていたのである。

 その金輸出が1929年ウォール街で大暴落がおこり世界大恐慌が広がっていった事で1931年12月13日に成立した犬養毅内閣蔵相・高橋是清によてえ金輸出の禁止を決定した。金輸出の禁止で円安になるとわかっていた財閥側は予めドル買いに動いていた。巨額の富を短期間に得た事で、これが三井のドル買い事件として非難される事となる。

 この1931年に満州で柳条湖爆破事件=「満州事変」が石原莞爾•板垣征四郎らの陰謀により起こされた。


\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\
   現在の日本は年間3万人、毎日100人近くが自ら命を絶つおそろしい国家だが、総人口に対する比率では、当時が、その最近の数字とほぼ同じ水準であった。弁当無しで学校へ行かなければならず、ひもじい腹を抱えてほかの生徒の弁当を見つめた子供たちほど、かわいそうなものはなかった。この子供たちは欠食児童と呼ばれた(一九三二年二〇万人)。この農漁村が、下士官や下級兵士の最大の供給源だったのだ。職業軍人のように高級将校になれない彼らは、兵役後も郷里に戻って軍人の資格を持ち、在郷軍人と呼ばれた。
   それにたいした、五大銀行の経営者は、政府•日銀•植民地特殊銀行と共に、ひとつの閨閥であった。こうして彼らは財界の天皇•総理大臣•太政大臣•将軍•大統領を合わせたような力となって独占に成功していた。
   ところが昭和二年恐慌のあと昭和五年(1930年)から、かれらの予期せぬ出来事が立て続けに起こった。軍人と右翼によるファシズム台頭、連続テロによる暗殺である。一九三〇年十一月十四日に浜口雄幸首相が東京駅で狙撃され、三井財閥の大番頭•団琢磨が暗殺され、五•十五事件で犬養毅首相が暗殺され、一九三四年に元鐘淵紡績社長の武藤山治が暗殺され、一九三六年の二・二六事件で岡田啓介首相は辛くも難を免れたが、大蔵大臣•高橋是清、内大臣•斎藤実、教育総監•渡辺錠太郎が暗殺されたのである。
    浜口首相が暗殺されると、若槻内閣が引き継いだ。しかし浜口内閣も、次の若槻内閣も、国内の惨状をみれば明らかに政商のための施策しか講じていないと国民がやり場のない憤りを覚えたのは、社会の暗澹たる様をみれば至極当然の感情であった。たとえ経済学が資本主義の道理を説明しても、正論ば口先ばかりで、財閥たちが政治家と官僚をあやつり、この大不況のなかでも法外な資産を抱えて生きている事は、誰の目にもはっきり見えた。大半の政策に口を挟んで、金輸出の解禁を井上準之助に行わせたのは、三井銀行の池田成彬であり、三菱銀行の串田万蔵であり、住友銀行の八代則彦との噂が絶えず、その裏ではドル買いに走ったのが彼らだったからである。

********************************************持丸長者国家狂乱篇」P324-325





  
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

cbu66810

Author:cbu66810
昭和が終わって二十年、そろそろあの六十数年を最初から最後まで総括し新しい時代に向けて一歩をふみだす時に来ています。

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
FC2カウンター
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。